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【第19話】モラハラ夫の趣味 『前編』~植物栽培~

小説版

モラハラ夫には趣味がありました。

私と出会った当初から婚姻期間の前半は植物栽培。婚姻期間の後半は釣りが趣味でした。

モラハラ夫は、自分の趣味にお金を掛ける人でした。

正確に言いますと、私がモラハラ夫の趣味のために非常に多くの投資をしていました。

今回はモラハラ夫の趣味をご紹介させていただきます。

モラハラ夫と出会った当初、つる性植物の女王と呼ばれる植物を栽培することを趣味にしていました。

植物栽培が趣味と聞いた私は、いつもの単純な思考回路から「植物を育てている人はきっと優しいに違いない。私は素敵な人と出会えた」と安易に考えていました。

けれど、それは私の大きな間違いであったことは、これまでのお話しでよくお分かりかと思います。

モラハラ夫自身も、植物栽培をしている自分は優しい男だということを”売り”にしているのは多少なりともあったと思います。

当時モラハラ夫は、私に対して頻繁に「植物を育てていると落ち着くんだよ。心が無になるからね。植物はいいよ。人間と違って裏切ったりしないから」と話していました。

モラハラ夫が趣味にしているこの植物は、バラと同様に愛好家が多いため品種が多く存在します。

ホームセンターで販売されているものは鉢植えで数百円から二千円前後で購入できるのですが、希少品種になると、インターネットで販売されているもので簡単に万を超えてきます。

私と婚姻してから、モラハラ夫がモラハラ夫自身の手持ち資金をこの植物のためにかけることはほとんどありませんでした。

それとは裏腹に、私がこの植物のために使った資金は数十万円以上になります。

理由は簡単です。

以前にご紹介した「(15)モラハラ夫の性欲」と同じ理由です。

モラハラ夫は、私に対してモラハラをした際「許してあげるから、○○の品種を買って」と言ってくるのです。

私は、植物を買って許してもらえるのならと、次から次へとほぼ毎月のようにモラハラ夫のために、数万円単位の希少品種を買い与えていました。

ところが、この植物栽培の趣味は、ある日、突如としてリセットされてしまいました。

理由は、「(16)妻の出世は自分の手柄」でご紹介していますが、私が会社で地方店の店長に抜擢されて転勤することになったからです。

モラハラ夫は、在宅で仕事をしており、パソコンさえあればどこでも仕事が出来る人でしたので、当たり前のように私の転勤についてくることになりました。

当時、私たち夫婦が住んでいた1DKのマンションのベランダに所狭しと並べられていた数十鉢、価格にして数十万円になる植物を、転勤先に持って行くかどうかでモラハラ夫と私は大喧嘩になりました。

喧嘩の理由は以下のとおりです。

この植物を引越しで移動させると、植物が痛んでしまう。

これまでこれだけ苦労して収集した植物が全てだめになってしまう。(買ったのは全て私ですが。)

私が地方店の店長になってしまったがために、植物をダメにしてしまうというものでした。

モラハラ夫の言い方で表現すると以下のとおりです。

「地方店なんかに飛ばされやがって。今住んでいる家から通える店舗で店長になってくれれば、この植物を移動することもなかった。お前のせいだ。お前が出世しても俺が不幸になるだけだ。」

この時の私は、転勤で環境が変わることと、モラハラ夫からの強烈なモラハラにより、いつも以上に極度のストレスを感じていました。

そのため、この時ばかりは私も頭に血が上り、モラハラ夫に対して「離婚する」と言って、自分の荷物をまとめてモラハラ夫のもとを離れようとしました。

すると、その時、モラハラ夫が初めて私の前で涙を見せたのです。

「ごめん。○○と離れたくない。ごめん」そう言って涙を流しました。

私は、モラハラ夫とはすでに共依存の関係にあります。

結局、そのときの感情に流されて、離婚することを思いとどまったのです。

そうして、この植物は全て廃棄して、私たち夫婦は、私の転勤先の地方へと引っ越すことになったのです。

一般的にもよくある話ですが、モラハラ加害者は、パートナーに対して涙を見せて謝ることがあります。

けれど、こうして涙を見せたとしても、モラハラ加害者はすぐに元通りになってしまいます。

それでも、モラハラ被害者は、涙を流されることで、きっとこの人は変わってくれるに違いないと信じて、モラハラ加害者と離れられなくなるのです。

私がまさしくそうでしたから。

清武 茶々

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