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弁護士コラム

遺産分割 一部の相続人による遺産の使い込み等

2020.04.25

弁護士 森田 博貴

ニュースレター76号掲載

コンビニ弁護士

高齢化社会を迎える今、ご親族が亡くなった際に亡くなられた方(「被相続人」といいます。)の遺産の分配で揉めるケースが増えています。遺産については、被相続人が遺言を通じて自由に取扱いを決めることができますが(ただし、遺留分の問題は残る。)、遺言がない場合は、法律の規定する相続人が法律の規定する割合に応じて遺産を取得することになります。
そして、その割合に応じて具体的にどのように遺産を分け合うかを話し合うことを「遺産分割」といいます(私的に行うこともできれば、裁判所の中で協議することもできます。)。
本稿では、こうした遺産分割に関する問題のうち、
(1)一部の相続人が被相続人の生前に同人から多額の贈与を受けていた場合と、
(2)一部の相続人が寝たきりとなった被相続人の財産を勝手に使い込んでいた場合、法律的にどのような解決が可能かをご説明いたします。
これら2つのケースでは、相続人の間に不平等が生じますので、公平性を保つため法律の規定が置かれています。前者のケース(生前贈与)では、生前贈与された財産の価格が遺産の中に持ち戻されて計算されます(これを「特別受益」の持戻しと呼びます。)。

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もっとも、親族は互いに扶養義務を負っているため、少額の贈与では足らず、遺産の前渡しに当たるものと評価し得る程度に高額でなければなりません(法律の文言では「生計の資本」としての贈与とされています。)。具体的には、一部の子に対してのみ家や土地を買ってやった、事業を営むための資金援助を行った、事業で被った多額の負債を代わりに弁済した、といった事例が当たります。学費や結婚式の挙式費用等については、扶養義務の履行として行われたものであり、遺産の前渡しの性質が希薄であるとして、特別受益と認められないケースが多いです。

後者のケース、つまり一部の相続人による被相続人の生前による遺産の使い込み事案では、当該使い込みを行った相続人に対して不当利得返還請求という裁判を起こすことにより他の相続人が被った損害を回復させることができます。
この2つのケースの違いは理論的には色々あるのですが、最も注意しないといけないのは、後者のケース(贈与ではなく使い込みによるケース)では時効が存在するという点です。具体的には、使い込みがされた時点から10年もしくは、使い込みの事実を知った日から3年となります。
これを経過してしまうと、「権利の上に眠る者」として法律による保護を受けられなくなります。こういった状況に陥る前に、相続に関して何か気になることが生じた際は、速やかに当事務所にご相談いただくことをお勧めいたします。

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