ニュースレター107号掲載
2022年10月17日、家事調停をWEB会議で行う運用が全国規模で始まりました。従前から大都市の一部の裁判所で先行実施されていましたが、このたび、全国の多くの裁判所でWEB会議を利用した家事調停が行われるようになります。
家事調停とは、離婚や相続といった家庭の紛争を解決するための手続です。調停委員2名と裁判官1名で構成する調停委員会が、当事者双方から事情や意見を聴取し、当事者の合意のもとで紛争解決がされるよう援助や働きかけを行うものです。
家事調停へWEB会議が導入されることで、当事者の負担軽減と利便性向上を実現できます。まず、調停手続中に相手方と遭遇するリスクをなくすことができます。WEB会議を利用せずに出廷した場合、聴取も待合いも別室なのでリスクは低いものの、相手方と遭遇する不安を抱える方は多くいました。この他、遠隔地から申し立てた場合に出廷せずに調停成立まで含めて手続を進められることは大きなメリットといえます。
このようにWEB会議導入によって家事調停は利用しやすくなりますが、他方、家事調停では当方の言い分を適切に伝える必要があります。そして、画面越しでなく対面で、生の声でこそ伝えられることもあります。
そのため、重要な事項については、その判断に慎重を期するため、依頼者の意向を叶える最適な方法を常に検討し、従来の方法とWEB会議の方法とを使い分けたいと考えています。
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