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【完全版】長崎での面会交流調停|必要書類から不成立後の審判までの教科書

投稿日:
更新日:2026/01/13
離婚・慰謝料コラム 子どものこと

「元妻が一方的に子供に会わせてくれない。調停では一体何を聞かれるのだろう?」
「自分一人で調停に臨むのは不安だ。有利に進める方法はないだろうか?」

 突然子供に会えなくなり、相手との話し合いもできず、一人で悩んでいませんか。この記事では、面会交流調停について、以下の内容を詳しく解説します。

  • 面会交流調調停の申立てから終了までの全手順
  • 調停で聞かれる質問と有利に進める答え方
  • 調停を有利に進めるための証拠と主張のポイント

 面会交流調停を有利に進めるには、正しい知識と、ご自身の状況に合わせた戦略的な準備が不可欠です。
 調停は感情論で争う場ではありません。法的な視点から客観的な事実を整理し、いかに「子供の利益」になるかを調停委員に伝える必要があるからです。

 この記事を最後まで読めば、あなたの不安は具体的な行動に変わり、子供との再会に向けた確かな一歩をどう踏み出せばよいかわかります。
 さっそく、子供との未来を取り戻すための準備を始めていきましょう。

この記事で解決できる悩み

  • 面会交流調停の全体像と流れがわかる
  • 調停で何を聞かれ、どう答えればいいかがわかる
  • 弁護士なしで有利に進める証拠や陳述書の書き方がわかる
  • 長崎県のどこの裁判所に申し立てればいいかがわかる
  • 費用を抑え、無料で相談できる窓口がわかる

目次

はじめに。調停を前に不安でいっぱいのあなたへ伝えたい3つの心構え

 家庭裁判所の調停と聞くと、多くの方が緊張し、不安な気持ちを抱きます。
 具体的な手続きの説明に入る前に、まずは専門家として、調停に臨む上での心構えを3つお伝えします。この心構えは、あなたの精神的な負担を軽減し、調停を有利に進めるための土台となります。

心構え①:あなたは「悪い父親」ではない

 まず、お子さんに会いたいと願うのは、ごく自然でまっとうな気持ちです。
 しかし、相手方から心ない言葉を投げかけられたり、面会を拒否され続けたりすると、「自分は父親失格なのではないか」と悩んでしまう方も少なくありません。

 けれども、そのようにご自分を責める必要はありません。
 法律は「親が子に会う権利」を認めているのではなく、「子が親と会うことで健やかに成長できる」という 子どもの福祉 の観点から面会交流を位置づけています。

 つまり、父親として会おうと努力することは、子どもの権利を尊重し、その成長を願う大切な行動なのです。どうか自信を持って、子どもへの愛情を調停の場で伝えてください。

心構え②:調停は相手を打ち負かす”戦場”ではなく、子供のための”話し合いの場”

 調停は、相手を言い負かすための場ではありません。
 裁判官や調停委員、弁護士が関わるため「戦い」のように感じやすいのですが、調停の本来の目的は 「子どもの利益を最優先にした解決策を冷静に話し合うこと」 にあります。

 相手を非難したり、過去の不満を感情的にぶつけたりしても、調停委員の心に響くことはありません。むしろ「子どもの成長のために、父親としてこのように関わりたい」という前向きな姿勢を示すことが、調停委員の理解と共感を得るうえで大切です。

心構え③:焦らない。本当のゴールは「子供との未来」を再構築すること

 子どもに会えない時間が長く続くと、「一刻も早く会いたい」という思いが募るのは当然です。しかし、その焦りから不利な条件を急いで受け入れてしまうと、後悔につながることがあります。

 調停で合意した内容は「調停調書」という公的な文書にまとめられ、判決と同じ効力を持ちます。一度決まった内容を後から変更するのは非常に難しいのです。
 面会交流調停の本当のゴールは、目先の1回の面会ではありません。これから先、何年も続く 安定した親子関係を築くことにあります。広い視野を持ち、長期的な未来を見据えて、着実に手続きを進めていきましょう。

【基礎知識】面会交流調停とは?まず知っておくべき全体像

 心構えができたところで、面会交流調停の基本的な知識について解説します。制度を正しく理解することが、的確な準備への第一歩です。

面会交流調停の目的 – 「子供の利益」を最優先に話し合う場

 面会交流調停とは、離婚後または別居中などで子供と離れて暮らす親(非監護親)と、子供を監護している親(監護親)との間で、面会交流に関する取り決めができない場合に、家庭裁判所で行う話し合いの手続きです。この手続きの根幹にあるのが、民法第766条の規定です。

民法第766条(離婚後の子の監護に関する事項の定め等)

  1. 父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。
  2. 前項の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所が、同項の事項を定める。
  3. 家庭裁判所は、必要があると認めるときは、前二項の規定による定めを変更し、その他子の監護について相当な処分を命ずることができる。
  4. 前三項の規定によっては、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生じない。

 条文にある通り、面会交流は「子の利益を最も優先して考慮」しなければなりません。
 あなたの「会いたい」という希望と、相手方の「会わせたくない」という希望が対立した場合、調停委員や裁判官は、どちらの希望がより「子の利益」にかなうか、という視点で判断を下します。

調停と審判の違いとは?強制力や手続きの流れを比較

 面会交流の手続きには、「調停」と「審判」の2段階があります。両者の違いを正しく理解しておく必要があります。

表:調停と審判の比較
比較項目 調停 審判
手続の内容 話し合いによる合意形成 裁判官による法的な判断
関わる人 裁判官1名、調停委員2名 裁判官
雰囲気 比較的穏やかな話し合いの場 厳粛な雰囲気で主張と証拠を提出
結論の形 調停調書(当事者の合意) 審判書(裁判官の命令)
強制力 判決と同様の強い効力 法的な強制力
手続の移行 話し合いがまとまらなければ自動的に審判へ移行 審判の結果に不服があれば高等裁判所に不服申立て(即時抗告)

 まず「調停」から始まり、そこで話し合いがまとまらない(調停不成立)場合に、自動的に「審判」手続きに移行するのが基本の流れです。
 最初から審判を申し立てることは原則としてできません。
 これを「調停前置主義」といいます。

面会交流で取り決めるべき具体的な内容リスト

 調停を成立させるには、後で解釈の相違が生まれないよう、できるだけ具体的に条件を取り決める必要があります。一般的に、以下の項目について話し合います。

  • 面会の頻度
    (例:月1回、2週間に1回)
  • 1回あたりの面会時間
    (例:2時間、6時間、1泊2日)
  • 面会の場所
    (例:申立人の自宅、商業施設、公園)
  • 子供の受け渡し方法
    (例:監護親が受け渡し場所へ送迎、第三者機関の利用)
  • 宿泊の可否
    (子供の年齢や状況を考慮)
  • 夏休みなど長期休暇の過ごし方
    (例:夏休みに5泊6日、年末年始に2泊3日)
  • 学校行事への参加
    (例:運動会、授業参観、発表会への参加の可否)
  • 電話や手紙、SNSでの連絡
    (例:週1回の電話、LINEでのやり取りを許可)
  • 誕生日などのプレゼント
    (例:年2回、1万円以内のプレゼント)

 これらの項目について、ご自身の希望を具体的に整理しておくことが、調停に臨む上での第一歩です。

面会交流が許可されない・制限されるのはどんなケース?

 面会交流は「子の利益」のために原則として実施すべきものとされていますが、例外的に面会交流が認められない、または厳しく制限されるケースがあります。具体的には、面会交流が逆に「子の利益」を害すると判断される場合です。

  • 子供への虐待
    (身体的・精神的虐待の事実やその恐れ)
  • 親による連れ去りの危険性
    (過去に無断で連れ去った経緯があるなど)
  • 子供が明確に面会を拒否している
    (年齢や発達段階を考慮し、子供の真意と判断された場合)
  • 親の精神疾患や依存症
    (アルコール依存症などで、子供の安全が確保できない場合)
  • 相手親への暴力(DV)
    (子供の前でのDVなどにより、子供に深刻な精神的苦痛を与えた場合)

 ご自身に上記のような事情がない限り、面会交流が全面的に禁止される可能性は低いと考えてよいでしょう。

【完全ガイド】面会交流調停の申立てから終了までの流れ

 ここでは、実際に面会交流調停を申し立ててから終了するまでの具体的な流れを7つのステップに分けて、時系列で詳しく解説します。

【STEP1】申立ての準備:必要書類と費用

 調停は、家庭裁判所に申立書を提出することから始まります。まずはその準備が必要です。

必要な書類

  • 面会交流調停申立書(原本1通と写し1通)
    裁判所のウェブサイトで書式をダウンロードできます。
  • 事情説明書
    なぜ調停を申し立てるに至ったかの経緯を説明する書類です。
  • 申立人(あなた)、相手方、未成年の子の戸籍謄本(全部事項証明書)
    本籍地の市区町村役場で取得します。
  • (必要に応じて)収入印紙
    申立書に貼付します。
  • (必要に応じて)郵便切手
    裁判所から相手方への連絡などに使うため、指定された金額を納めます。

申立てにかかる費用

費用は、申立ての対象となる子供の人数によって決まります。

  • 収入印紙:子供1人につき1,200円分
  • 郵便切手:約800円~1,500円程度(管轄の裁判所にご確認ください)

【STEP2】家庭裁判所への申立て

 書類の準備が整ったら、管轄の家庭裁判所に提出します。

【長崎版】あなたの管轄はどこ?長崎家庭裁判所(本庁・支部)一覧

 面会交流調停の申立先は、原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所です。
 例えば、あなたが長崎市在住で、相手方が諫早市の実家に住んでいる場合、申立先は長崎家庭裁判所の「大村支部」となります。

  • 相手方が長崎市、西海市、西彼杵郡在住 → 長崎家庭裁判所 本庁
  • 相手方が諫早市、大村市、東彼杵郡在住 → 長崎家庭裁判所 大村支部
  • 相手方が島原市、雲仙市、南島原市在住 → 長崎家庭裁判所 島原支部
  • 相手方が佐世保市、北松浦郡在住 → 長崎家庭裁判所 佐世保支部
  • 相手方が平戸市、松浦市在住 → 長崎家庭裁判所 平戸支部
  • 相手方が五島市、南松浦郡在住 → 長崎家庭裁判所 五島支部
  • 相手方が壱岐市在住 → 長崎家庭裁判所 壱岐支部
  • 相手方が対馬市在住 → 長崎家庭裁判所 対馬支部

 申立書の提出は、直接窓口に持参する方法と、郵送する方法があります。

【STEP3】第1回調停期日:当日の流れと雰囲気、服装の注意点

 申立てから約1か月から2か月後に、裁判所から「調停期日呼出状」があなたと相手方の双方に届きます。いよいよ第1回の調停期日です。

当日の流れ

  1. 指定された日時に家庭裁判所へ行く。
  2. 申立人待合室と相手方待合室は別々に用意されている。
  3. 時間になると、交互に調停室に呼ばれる。
  4. 調停室では、裁判官1名と調停委員2名が待っている。
  5. まずは申立人から、申立ての理由や現在の状況などを約30分話す。
  6. 申立人が退室し、次いで相手方が呼ばれ、同様に話をする。
  7. 再度申立人が呼ばれ、相手方の主張などを聞く。
  8. これを繰り返し、1回の調停時間は全体で約2時間。

 調停では、当事者双方が直接顔を合わせずに手続きを進める配慮がなされています。

服装の注意点

 服装に決まりはありません。スーツである必要はなく、清潔感のある落ち着いた服装(ビジネスカジュアルなど)で臨めば問題ありません。

【STEP4】2回目以降の調停:論点の整理と話し合い

 1回の調停で合意に至るケースは少なく、通常は1か月に1回程度のペースで期日が開かれ、話し合いを重ねます。
 調停委員は、双方の主張のどこが対立しているのか(争点)を整理し、解決策や妥協点を探っていきます。

【STEP5】家庭裁判所調査官による調査(実施される場合)

 話し合いだけでは子の意思や監護状況が十分に把握できないと裁判所が判断した場合、家庭裁判所調査官による調査が実施されます。

調査官調査とは?何をするのか

 調査官は、心理学や教育学などの専門知識を持つ裁判所の職員です。
 調査官は、子供や父母との面談、家庭訪問、学校への聞き取りなどを通じて、客観的な事実や背景を調査し、裁判官に報告書を提出します。この報告書は、その後の調停や審判の方向性に大きな影響を与えます。

子供への聞き取りはどのように行われる?親の立ち会いは可能か

 子供への聞き取りは、子供が本音を話しやすいように、通常は親の同席なしで行われます。
 調査官は、子供の年齢や発達段階に合わせて、遊びや絵画などを通じて巧みに気持ちを引き出します。

【STEP6】試行的面会交流の実施

 親子の関係性などを確認するため、調停の過程で、家庭裁判所内の児童室(プレイルーム)などで試験的に面会交流を行うことがあります。これを試行的面会交流といいます。
 調査官がその様子を観察し、今後の面会交流のあり方を検討する際の参考にします。

【STEP7】調停の終了:成立・不成立・取下げ

 数回の調停期日を経て、手続きは以下のいずれかの形で終了します。

調停成立

 双方が面会交流の条件について合意に至った場合、調停が成立します。
 合意内容は「調停調書」という公的な文書にまとめられます。調停調書は、確定した判決と同じ効力を持ち、法的な強制力を有します。

調停不成立

 話し合いを重ねても合意の見込みがない場合、調停は「不成立」として終了します。 この場合、手続きは自動的に「審判」に移行し、最終的には裁判官が一切の事情を考慮して、面会交流の可否や条件を決定(審判)します。

取下げ

 申立人が、調停の途中で申立てを取り下げることも可能です。例えば、調停外で話し合いがまとまった場合などです。

【事前準備】調停で必ず聞かれることリストと有利に進める答え方

 調停を有利に進めるには、行き当たりばったりで臨むのではなく、事前に聞かれることを想定し、ご自身の考えを整理しておくことが極めて重要です。

調停委員から聞かれること一覧

 調停委員は、中立な立場で双方から話を聞きます。
 以下のような質問をされることを想定しておきましょう。

  • これまでの経緯について
    • 離婚または別居に至った原因は何ですか。
    • これまで、どのような形で子供と会っていましたか。
    • なぜ、面会交流がうまくいかなくなったのですか。
  • あなたの希望について
    • 具体的に、どのくらいの頻度で、どのように会いたいですか。
    • なぜ、その頻度や方法を希望するのですか。
  • 子供について
    • 子供の現在の生活や様子をどう考えていますか。
    • あなたの面会交流が、子供にどのような良い影響を与えると考えますか。
  • 相手方の主張について
    • 相手方が面会に難色を示している理由について、どう思いますか。
    • 相手方の不安を解消するために、何かできることはありますか。

調停委員を味方につける話し方のポイント

 調停委員はあなたの味方ではありませんが、あなたの主張に理解を示し、共感してもらうことは、調停を有利に進める上で非常に有効です。以下のポイントを意識してください。

冷静かつ論理的に話す

 感情的になって相手を非難しても、何もプラスになりません。起きた出来事を時系列で整理し、客観的な事実に基づいて冷静に話すことを心がけてください。

「子供のために」という視点を一貫して示す

 あなたの主張のすべてを「子供の健やかな成長のため」という視点から説明します。例えば、「私が会いたいから」ではなく、「父親との交流を通じて、子供に多様な価値観を学んでほしい」といった形です。

譲歩できる姿勢も見せる

 自分の希望を一方的に主張するだけでは、話し合いは進展しません。「この点は譲歩できませんが、この点については相手の意向を尊重します」というように、柔軟な姿勢を見せることで、調停委員はあなたを「協力的な当事者」と評価します。

誠実な態度で臨む

 調停委員からの質問には、たとえ耳の痛いことであっても、真摯に、誠実に答えてください。嘘をついたり、ごまかしたりする態度は、信頼を著しく損ないます。

やってはいけないNGな言動・主張

 逆に、以下のような言動はご自身の立場を不利にするだけなので、絶対に避けてください。

相手の人格を攻撃する

 「相手は母親失格だ」といった非難は、調停委員に「この人は感情的で、冷静な話し合いができない」という印象を与えます。

権利論を振りかざす

 「養育費を払っているのだから、会わせるのが当然の義務だ」といった主張は、子供を物のように扱っていると受け取られかねません。

過去の不満を延々と話す

 調停は過去を裁く場ではありません。未来志向で、これからどうしていくかを建設的に話すことが求められます。

【専門家が解説】説得力を高める証拠と「陳述書」の書き方

 調停は話し合いの場ですが、あなたの主張が単なる言い分で終わらないように、客観的な証拠で裏付ける必要があります。

あなたの主張を裏付ける有効な証拠リスト

 言葉だけで「子供との関係は良好だった」と主張しても、相手がそれを否定すれば水掛け論になります。以下のような客観的な証拠を準備することで、あなたの主張に説得力が生まれます。

子供との良好な関係を示すもの

  • 一緒に笑顔で写っている写真や動画
  • 子供からもらった手紙、絵、工作物
  • 親子でやり取りしていた交換日記や連絡帳

面会交流の経緯がわかるもの

  • 相手方と面会の日程調整などをしたメールやLINEの履歴
  • 面会交流のために支出した交通費やプレゼント代の領収書

相手方の主張に反論するためのもの

  • 相手方が「子供が会いたがらない」と主張する時期に、子供から「会いたい」という趣旨の連絡が来ていた履歴など

 これらの証拠は、調停期日に持参し、調停委員に提示します。必要に応じてコピーを提出してください。

【例文あり】調停委員の心を動かす「陳述書」の作成方法

 「陳述書」とは、これまでの経緯やご自身の主張、想いを自由に記載して裁判所に提出する書面です。申立書だけでは伝えきれない詳細な事情や、あなたの心情を伝える上で非常に有効な手段です。
 説得力のある陳述書を作成するには、以下の構成要素を盛り込み、具体的かつ誠実に記述することがポイントです。

【陳述書の構成例と例文】

1. はじめに(自己紹介と調停に至った簡単な経緯)
 申立人の鈴木誠(昭和63年〇月〇日生)です。私は、長女・花子(平成29年〇月〇日生)との面会交流の実現を願い、本調停を申し立てました。

2. これまでの良好な親子関係について
 相手方と別居する令和5年〇月まで、私は父親として花子の育児に積極的に関わってまいりました。平日は仕事の後、毎晩必ず絵本の読み聞かせをし、休日は長崎ペンギン水族館や稲佐山公園など、花子が行きたがる場所に連れて行くのが私の何よりの楽しみでした。
 別居後も、令和6年〇月までは月2回の面会交流が実現しており、その際も花子はいつも笑顔で私に駆け寄ってきてくれました。(証拠として、別添の写真1~3をご参照ください。)

3. 面会交流が困難になった経緯
 しかし、令和6年△月頃、相手方から突然、「花子が会いたくないと言っている」との理由で、面会を一方的に拒否されるようになりました。
 私が理由を尋ねても、具体的な説明はなく、その後LINEもブロックされ、連絡が取れない状況です。最後に会った際、花子は「次はお泊りしたい」と話しており、突然会いたがらなくなるとは到底考えられません。(証拠として、別添のLINEスクリーンショット1、2をご参照ください。)

4. 今後の面会交流に対する私の考えと希望
 私は、父親との交流が途絶えることが、花子の心身の健やかな成長にとって決して良い影響を与えないと深く憂慮しております。父親として、花子の成長を見守り、人生の節目節目で相談に乗ってあげたいと切に願っています。
 つきましては、まずは「月2回、各6時間」の面会交流を再開させていただきたく、将来的には夏休み等での宿泊も伴う交流が実現できるよう、建設的な話し合いを希望します。

5. 結び
 調停委員の皆様におかれましては、何卒事情をご賢察の上、娘との未来を繋ぐためのお力添えを賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 このように、感情的な非難を避け、客観的な事実と証拠、そして子供を想う真摯な気持ちを具体的に記述することが、調停委員の理解を得るための鍵となります。

【状況別】面会交流調停のよくある壁と対処法

 調停を進める中では、様々な困難に直面することがあります。ここでは、よくあるケースとその対処法について解説します。

相手方が調停を拒否・欠席したらどうなる?

 相手方が呼出状を受け取っていながら、正当な理由なく調停期日に欠席した場合、どうなるのでしょうか。
 相手方が正当な理由なく出頭しない場合、家庭裁判所は5万円以下の過料を科すことがあります。
 また、その非協力的な姿勢により自らの主張を伝える機会を失うため、結果的に審判では申立人の主張が通りやすくなるおそれもあります。裁判所としてはあくまで子の福祉に適うかどうかで最終判断をしますが、調停を欠席し続けることはご自身にとって不利な状況を招きかねません。

調停で決まったルールを相手が守らない場合の対処法

 無事に調停が成立し、調停調書が作成されたにもかかわらず、相手がその内容を守らないケースも残念ながら存在します。その場合は、法的な対抗手段を講じる必要があります。

①家庭裁判所からの「履行勧告」

 履行勧告とは、申立てにより、家庭裁判所が相手方に対して「調停で決まった義務を履行するように」と説得や勧告をする制度です。手数料はかからず、手続きも比較的簡単ですが、法的な強制力はありません。

②強制力のある「間接強制」

 履行勧告に従わない場合、より強力な手段として「間接強制」を申し立てます。
 これは、調停を行った家庭裁判所に対し申立てを行い、相手方が期日までに取り決めを履行しない場合には、1回の不履行につき〇万円を支払うよう命じてもらう手続きです。金銭的なプレッシャーをかけることで、間接的に義務の履行を強制する方法です。

③再度調停を申し立てる(再調停)

 子供の成長や生活状況の変化により、取り決めた内容が実情に合わなくなった場合は、条件変更を求めて再度、面会交流調停を申し立てることも選択肢の一つです。

【ケース①】相手と連絡が取れず、代理人弁護士から突然通知が来た場合は?

 ある日突然、相手方の代理人弁護士から「受任通知」という書面が届き、直接の連絡を禁じられるケースがあります。これは、当事者間の感情的な対立を避け、法的なルールに則って冷静に話し合いを進めるために弁護士が介入したことを意味します。
 驚き、不安になるお気持ちはわかりますが、まずは冷静に対応することが肝心です。通知書を熟読し、相手の要求や提案を正確に把握してください。
 そして、こちらも感情的にならず、弁護士を通じて書面でご自身の主張や質問を伝えていくことになります。この時点で、ご自身も弁護士に相談し、代理人として交渉を依頼することを強くお勧めします。

【ケース②】離婚と面会交流、婚姻費用(養育費)も同時に決めたい場合

 まだ離婚が成立していない段階であれば、面会交流の問題だけでなく、離婚そのもの、親権、養育費、財産分与、慰謝料といった、離婚に関するあらゆる問題をまとめて一つの手続きで話し合うことが可能です。
 この場合は、「面会交流調停」ではなく、「夫婦関係調整調停(離婚)」を申し立てます。離婚調停の中で、面会交流の条件についても話し合っていく流れになります。複数の問題を同時に解決できるため、効率的といえます。

【長崎の父親向け】面会交流で使える場所・施設の具体例

 調停では「どこで会いたいか」という具体的な場所の提案が求められることがあります。
 子供の年齢や興味、天候なども考慮した場所をいくつかリストアップしておくと、話し合いがスムーズに進みます。長崎県内で、面会交流の場所として利用しやすい施設の例を挙げます。

▶ 小さなお子さん(未就学児~小学校低学年)向け

  • 長崎ペンギン水族館(長崎市)
    雨や暑さ寒さに左右されず、室内なので安定して楽しめます。ペンギンを間近に見ることで、子どもの好奇心や知的関心を自然に引き出せるスポットです。営業時間は9:00〜17:00で、年中無休で営業されています。
  • 長崎県立総合運動公園(諫早市)
    広い敷地内に遊具や広場があり、体を動かしたいお子さんにぴったり。屋外なので天候次第では難しいこともありますが、元気に遊べる場所として有効です。
  • 長崎市科学館(長崎市)
    プラネタリウムや体験型展示が充実した屋内施設。知育的な楽しさもあり、雨の日でも安心して過ごせます。

▶ 少し大きなお子さん(小学校中学年~)向け

  • 長崎バイオパーク(西海市)
    動物とのふれあいが活発で、親子で心から楽しめる体験型施設です。
  • 稲佐山公園(長崎市)
    展望台からの見晴らしが抜群。遊具や広場もあり、ゆったりとした時間を共有できます。
  • ハウステンボス(佐世保市)
    特別な機会には、華やかな異国情緒あふれる場所での交流もおすすめです。

▶ 天候に左右されず安心な屋内施設

  • アミュプラザ長崎/みらい長崎ココウォーク(長崎市)
    ショッピングや飲食、映画などを楽しめる商業施設。屋根があるので急な雨でも安心して過ごせます。
  • ラウンドワンスタジアム 長崎店(長崎市)
    ボウリングやカラオケ、スポッチャ(屋内アミューズメント)など、アクティブに楽しめる施設です。

 これらの施設はあくまで一例です。お子様の興味に合わせて、最適な場所を提案できるよう準備しておきましょう。

弁護士に依頼するメリットと費用相場

 面会交流調停は、ご自身で対応することも不可能ではありません。しかし、法的な専門家である弁護士に依頼することで、多くのメリットを得られます。

弁護士に依頼するメリット

  • 精神的な負担の軽減
    相手方との直接のやり取りや、不慣れな裁判所手続きのストレスから解放されます。弁護士が代理人としてすべて対応するため、ご自身は仕事や日常生活に集中できます。
  • 法的に有利な主張の構成
    あなたの希望が、法的にどのように評価されるかを的確に判断し、調停委員を説得できる論理的な主張を組み立てます。感情論に陥らず、客観的な証拠に基づいて主張を展開します。
  • 煩雑な書類作成の代行
    申立書や陳述書など、専門的な知識が必要な書類を、あなたの意向を汲み取りながら正確に作成します。
  • 調停期日への同席・代理出席
    弁護士が調停期日に同席し、あなたの主張を代弁します。冷静な対応が難しい場面でも、弁護士が間に入ることで、話し合いを建設的に進められます。
  • 将来のリスクを見据えた合意形成
    その場しのぎの合意ではなく、将来起こりうるトラブルを予測し、それを防ぐための具体的な条項を盛り込んだ調停調書の作成を目指します。

長崎県内での弁護士費用の相場

 弁護士費用は、事務所や事案の難易度によって異なりますが、一般的な相場は以下のとおりです。

費用の種類 金額の目安 説明
相談料 30分 5,500円~ 法律相談にかかる費用。初回無料の事務所も多い。
着手金 20万円~40万円 弁護士に依頼した時点で支払う費用。結果にかかわらず返金されない。
報酬金 20万円~40万円 事件が解決した際に支払う成功報酬。希望する面会交流が実現した場合など。

【長崎版】一人で抱え込まないで。県内で利用できる無料の法律相談窓口

 弁護士への依頼を検討する前に、まずは公的な相談窓口を利用するのも一つの方法です。

  • 法テラス長崎
    収入や資産が一定の基準以下の方を対象に、無料の法律相談や弁護士費用の立替え制度を利用できます。
  • 長崎県弁護士会の法律相談センター
    長崎市をはじめ、県内各地で有料の法律相談会を実施しています。
  • 各市役所の市民相談窓口
    多くの自治体で、月に数回、弁護士による無料の法律相談日を設けています。お住まいの市役所のウェブサイトなどでご確認ください。

 一人で悩み続けるのではなく、まずは専門家の意見を聞いてみることをお勧めします。

面会交流調停に関するQ&A

 最後に、面会交流調停に関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q1. 申し立てた側が有利になりますか?

A1. 申立てをした側が有利になる、ということはありません。調停は、どちらが正しいかを決める場ではなく、双方の主張と客観的な資料に基づき、子の利益の観点から公平な解決策を探る手続きです。

Q2. 離婚調停と面会交流調停は同時にできますか?

A2. 可能です。むしろ、まだ離婚が成立していない場合は、「夫婦関係調整調停(離婚)」を申し立て、その中で親権や養育費、財産分与などと並行して、面会交流の条件を話し合うのが一般的です。

Q3. 調停で決まったルールは後から変更できますか?

A3. 変更できます。子供の成長や進学、親の転勤など、調停成立時には予測できなかった事情の変更があった場合、当事者間の合意、または再度調停を申し立てることにより、条件を見直すことが可能です。

Q4. 養育費の支払いと面会交流は関係ありますか?

A4. 法律上、養育費の支払い義務と、面会交流の権利・義務は、それぞれ独立した別の問題です。したがって、「養育費を支払わないから会わせない」という主張や、「会わせないなら養育費を支払わない」という主張は法的には認められません。しかし、養育費を誠実に支払っている事実は、調停委員に対し、あなたが親としての責任を果たそうとしているという良い印象を与える要素にはなります。

Q5. 再婚した場合、面会交流はどうなりますか?

A5. あなたや相手方が再婚したとしても、それだけを理由に面会交流が禁止されることはありません。親子である事実に変わりはないからです。ただし、子供が新しい家庭環境に慣れるまでは、面会の頻度や方法について、子供の気持ちに最大限配慮した調整が必要になる場合はあります。

Q6. ある程度の年齢の子供自身が「会いたくない」と言っている場合は?

A6. 子供の意思は、特に10歳前後からは、調停や審判において重要な要素として考慮されます。しかし、その意思が、同居親の意向に影響されたものではないか、子供の本心であるかについては、家庭裁判所調査官による調査などを通じて慎重に判断されます。子供の拒否の意思が固いと判断された場合は、すぐに直接的な面会は難しいかもしれませんが、手紙の交換など、間接的な交流から始めることを提案される場合もあります。

まとめ:子供との未来のために、今日から確かな一歩を

 この記事では、面会交流調停の全体像から具体的な準備、有利に進めるためのポイントまでを詳しく解説しました。最後に、最も重要な点を改めてお伝えします。

  • 調停は戦場ではなく、子供の未来のための話し合いの場
  • 感情的にならず、冷静に、客観的な証拠を基に主張する
  • 調停委員を味方につけ、「子供のために」という姿勢を貫く
  • 専門家の助言は、あなたの不安を軽減し、最善の解決への近道となる

 調停は、決してあなたを追い詰めるための場ではありません。子供との絆を取り戻すための、公的で公平な話し合いの場です。正しい知識と入念な準備、そして何よりも「子供に会いたい」というあなたの強い気持ちがあれば、道は必ず開けます。

 まずは、ご自身の状況を整理し、専門家である弁護士に相談することから始めてみましょう。この一歩が、愛する我が子との未来を繋ぐ大きな一歩となるはずです。

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離婚や不貞慰謝料、相続など、家庭や男女問題をめぐる法律問題に対応。女性弁護士も所属し、モラハラ被害者の救済に注力。年間1000件を越える離婚や不倫慰謝料等の男女問題に関するご相談に対応。

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