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離婚を前提とせず、婚姻費用調停により別居条件と婚姻費用を整理した事例

ご相談者の基本情報

  • 離婚請求

    求めた

  • 原因

    性格の不一致, 価値観の違い

  • 性別

    女性

  • 子ども

    なし

  • 職業

    自営業

  • 相手職業

    パート・アルバイト

  • 条件

    引越費用, 婚姻費用, 財産分与

  • 手続き

    調停

事案

依頼者は男性(自営業)で、相手方はパート・アルバイトをされておりました。婚姻期間は26年にも及びます。
長年の価値観の違いや性格の不一致を原因として夫婦関係が悪化し、依頼者は将来的な離婚を検討されていました。お子様はすでに成人していたため、夫婦関係は実質的に破綻していましたが、同居状態が継続している状況でした。
依頼者名義の持ち家に相手方が居住されていたところ、相手方から婚姻費用分担請求調停が申し立てられました。依頼者は離婚を希望されており、引越費用や婚姻費用、財産分与(結果的には財産分与はなし)といった条件の整理が必要となりました。

依頼者の主張

自宅不動産は親族からの生前贈与による特有財産であり、実質的な夫婦共有財産ではないことを主張いたしました。
また、相手方が無償で自宅に居住し続けている点を考慮する必要があるとして、婚姻費用算定においては住居費相当額の控除が必要であると訴えました。
婚姻費用は算定表を前提とし、合理的な範囲での支払いには応じる意向を示しました。

相手方の主張

自宅は実質的に夫婦共有財産であると主張されました。
依頼者には十分な支払能力があるため、婚姻費用の増額が相当であるとの見解で、未払婚姻費用の精算と今後の安定的な支払いを求めました。
その理由としては別居後の生活維持のため、一定額の婚姻費用を継続的に請求するというものでした。

争点

本件では、次の点が主な争点となりました。

  • ・自宅不動産が特有財産であるか、夫婦共有財産であるか。
  • ・婚姻費用算定における住居費控除の可否。
  • ・未払婚姻費用の有無。
  • ・別居継続を前提とした今後の婚姻費用額。

解決内容

当事務所が代理人として交渉を重ねた結果、相手方が自宅を退去し、夫婦の別居を継続することで合意いたしました。
別居期間中の婚姻費用については、過去分と将来分ともに具体的金額を確定。
未払婚姻費用については一括精算で合意し、婚姻費用調停は無事に合意成立により終了いたしました。

解決のポイント

不動産の帰属については、感情論ではなく証拠と法的整理に基づいた主張を徹底して実施しました。
婚姻費用と別居条件を同時に確定させる方針を取ったことで、依頼者にとって見通しが立ちやすく、現実的な解決につながりました。
特に、住居費控除や特有財産性について裁判所に明確な理解を促したことが重要です。これにより、適正な婚姻費用額の算定となり、依頼者の支払い負担の抑制に貢献できました。

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