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【3話】モラハラ夫は心理カウンセラー 優しさは悲劇のはじまり

小説版

話し合い

前回、私がモラハラ夫に対して違和感を感じたのが「割と早い段階であった」とお話ししました。
それなのに私はなぜ10年もの間、モラハラ夫と別れることなく婚姻関係を継続していたのでしょうか。
違和感を感じたのであれば、すぐに別れてしまえば10年もの間、これほどまでに悩み苦しむことはなかったはずです。

それでは、今回は、私がなぜモラハラ夫への違和感を感じながらも別れることをしなかったのか、その理由をお話しします。

まず一つめの理由が、このモラハラ夫は「聞き上手」だったのです。
正確に言うと「聞き上手に見せかけること上手」でした。
それに加えて、このモラハラ夫は「自分がいかにいい男なのかを見せること上手」でもありました。

モラハラ夫から、交際当初より、頻繁に言われ続けていたことが
「僕は人の話を聞くことが大好きなんだよ。普通、男って人の話を聞かないよね。
だけど僕はその逆で、人の話を聞くことが大好きなんだ。だから○○の話しも沢山聞かせて欲しい」
ということでした。

そして、もう一つ、頻繁に言われていたことが
「あと、僕は独学で心理学を勉強していたから、それもあって特に人の話を聞くことが大好きなんだ。
人はね、相手の話を、”聞く””共感する””認める””理解する”ことをしてあげることで、その人の承認欲求が満たされるんだよ。だから、僕は人の気持ちがよくわかる。
○○が今まで付き合ってきた男の中には、そんな男いなかったと思う。
けど、僕は一般的なそのへんの男とは違うよ。○○、こんな男なかなか出会えないよ。
きっと○○の友達に、こんな聞き上手な男と付き合ってる話しをしたら、ものすごく羨ましがられるよ。だから、僕は○○の話しを沢山聞くね。話してくれたら、○○(私)のことも、その相手(私の話に出てくる登場人物)のことも手に取るように気持ちがわかるよ。
で、今日は会社で何があったの?話してみて」
ということでした。

私はまんまとこの手にはまってしまいました。
私は「この男の人は、私が今まで出会ってきた人とは全く違う。心理カウンセラーみたいだ。すごく貴重な存在の男の人なんだ。こんな素晴らしい人とは二度と出会えないんだ」と、信じるようになりました。  
                
ですが、この2つの文章の文字数でもお分かりのように、このモラハラ夫は一般的な男よりもよく喋ります。聞き上手ではなく、自分の話をすることが大好きな、お喋りな男でした。

聞き上手はむしろ私の方でした。

例えば、日常的によくあったやり取りがこうです。
私が会社から帰宅すると、モラハラ夫から
「今日は会社でなにがあったの?」と、まず第一声はモラハラ夫から尋ねられます。
私は「今日はこういうことがあったよ」と、その日の出来事を話します。

すると、モラハラ夫は
「それは、こういうことだね」と、どんどんしゃべり始めます。
こうして、私は、モラハラ夫による、『私の会社で起こった出来事の分析話』に対し
「そうだね、○○くんの言うとおりだね」と、相づちを打つのでした。

しかしながら、私に植え付けられた、
”○○くんは聞き上手””○○くんみたいな男は他にはいない”
という意識は、どんどんと根深くなっていくのでした。

そして、私がモラハラ夫となかなか別れられなかったもう一つの理由が、モラハラ夫が激高した後、とてつもなく優しくなるのです。

これは、モラハラ夫に関して一般的によく言われていることです。
モラハラ夫は飴と鞭の使い方が非常に上手です。

激高した後に、優しい一面を見せられると、この人は本当は優しい人なんだと思い込み、
こんなに優しいモラハラ夫を怒らせてしまった自分が悪いと信じ込んでしまうのです。
この時期は一般的に、モラルハラスメントの「ハネムーン期」とも呼ばれています。

私は、2.3日に1度のペースできつい鞭を打たれ、その後の一瞬の飴を与えられることで自分がいけない人間だと思い込み、10年もの間、夫からのモラハラを受け続けるのでした。

清武 茶々

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