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【32話】やせゆく妻、ふけゆく妻

小説版

モラハラ夫と離れる半年前くらいの私は、今よりも体重が6~7キロほど痩せておりました。

痩せていたというより、どちらかと言えば、やつれていました。

今回は、そんなやつれた私にモラハラ夫がしてきたモラハラのエピソードをご紹介させていただきます。

新しい家に引っ越してから、モラハラ夫のモラハラはさらにエスカレートしていきました。

そして、モラハラの内容にも変化が見られはじめました。

地方都市にいた頃の荒々しいモラハラから、私たち夫婦の未来が絶望に満ちていることを延々と語る、絶望モラハラへと変貌しておりました。

新しい家が私たち夫婦とまったく相性が合わなかったため、私はモラハラ夫から毎日のように絶望的な言葉を投げつけられるようになっていました。

当時、私が頻繁にモラハラ夫から言われていた言葉をご紹介させていただきます。

「お前が俺に隠れてこそこそ買い物をしてから、俺もお前も人生終わったよな。せっかく借りた新しいこの家も全然良くないし、お前の仕事も管理職から降格させられたし。たぶん、俺もお前もこのまま一生人生上向くことなんてないよ。このまま俺たち夫婦は地獄のどん底まで落ちていくんだよ。でも、それもこれも全部お前が望んだことだし、全部お前のせいだから。それにしても、お前は本当に自分の人生をとことん悪い方向へと持って行くのが上手いな。」

こうした言葉をモラハラ夫は淡々とした口調で、1日何時間も私に説いてくるのです。

少し話が飛躍しますが、私が新たに転勤になった店舗は、私たち夫婦の新しい家から県をまたぐため、電車で1時間半ほどかかる場所にありました。

店舗の同僚たちからは、どうしてそんな遠い場所に新しい家を借りたのか、疑問を投げかけられていました。

前回のエピソードでご紹介していますが、私たちの新しい家はモラハラ夫の強いこだわりにより決めたものでした。

同僚に対して私は「夫が、自分の地元に近い土地に家を借りたいとの強い希望があったからその場所にしたの。夫はとても親思いだから、やっぱり親の近くがいいみたい」と、大嘘な理由を話していました。以前のエピソードでご紹介していますが、私のモラハラ夫は親との関係が良くありません。

また、周囲の人に対して私は、夫との夫婦関係は良好であり、自分の夫はとても優しいという話をしていました。

私は、婚姻した当初からモラハラ夫より、夫婦の問題は夫婦で解決するべきだから、他人に相談するべきではないと言い付けられていました。

そのため、私はモラハラ夫との悩みを婚姻期間中に、家族や友人を含む他人に打ち明けたことはほぼ皆無でした。

話を戻しまして、毎日往復3時間かけて自宅と職場を往復し、疲れた身体で家に帰っても、そこは決して安らげる場所ではありませんでした。

家も相性が合わず、絶望モラハラは深夜まで続き、私は毎晩泣きつづけ、泣き疲れて眠りに就いていました。

そんな日が続くと、私の身体にも変化が現れはじめていました。

まずは、どんどん痩せていきました。ダイエットをしている方からみれば「羨ましい」と思われるかもしれませんが、とんでもありません。

私の痩せ方は、頬がこけ、見るからに不健康な、やつれた痩せ方をしていました。

次に、大量に髪の毛が抜けていきました。一般的に、過度なストレスが掛かった時に発生する○○円ハゲ等とは違い、私は全体的に髪の毛が抜けていきました。

頭皮の色が全体的にうっすらと見えるような感じになっていました。

そして、その薄毛の頭皮から大量のフケが発生していました。

ちなみに、私は毎日ちゃんとお風呂に入って髪も洗っていました。

けれど、どんなに髪を洗っても、どんなにいいシャンプーを使っても、皮膚科に通って頭皮のフケを抑える薬を処方されても、私の大量のフケは止まりませんでした。

結果、私の見た目は実年齢よりもかなり老けて見られるようになっていました。

そして、ある休日のことでした。私とモラハラ夫は電車で買い物に出掛けることにしました。

その車内での出来事でした。私たち夫婦が乗った電車の車内は、満員とまではいきませんが結構な人数の乗客がいて、私たちは電車の扉際に立っていました。

その日も、私のフケは相変わらずで、私の長い長い黒髪に、小さな白い点がポツポツとまとわりついており、また、その日は黒い色の服を着ていたため、フケの小さな白い点がいつもよりも目立って際立って見えていました。

そんな私の髪と衣服に付いている大量の白い点に、モラハラ夫が気づいたのです。

すると、モラハラ夫はあろうことか、そんな私の見た目について、公共の場である電車の車内で淡々とモラハラをし始めたのです。

「うわ、お前何それ。汚いな。というか、髪の毛も薄くなってるよね。やばいよね。もはや女として終わってるね。そういえば、お前どんどん老けてってるよね。30代前半にしてその見た目はないな。ほんと終わってるな。」

投げつけられた言葉が私にとってはあまりにも辛すぎて、私の目にはどんどん涙が溢れてきました。その涙は、あとからあとから私の頬をつたい、止まることはありませんでした。

その姿は、多くの乗客に見られていたと思います。

すると、そんな私の姿に対して、モラハラ夫はまたもやモラハラをしてきました。

「お前、こんな公共の場で泣くなんて恥ずかしい。やめろよ。つくづく空気の読めない女だな。本当に終わってるな。」

モラハラ夫から何を言われようが、私の涙は止まりませんでした。

「私は、どうしてこんな人と一緒にいるんだろう。

私は、この先も一生死ぬまでこの人と一緒にいないといけないのかな。

この人と離れたら、この先の人生どんなに楽か。

この人と一緒にいたら、きっと私はそのうち自分の命を自分で絶ってしまうかもしれない。

離れたい、離れたい。

だけど、この人は、私がいないと生きていけない。

だから、なんとかこの人が良くなる方法を私が見つけなきゃ。

だけど、やっぱり誰か助けて。お母さん、助けて。」

このときの私が切実に思っていたことでした。

清武 茶々

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